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福岡市を拠点に活動している劇団HallBorthersです。8月22日(日)ぽんプラザホールにて上演する『まっすぐ目を見て話してください』のライブ配信を行います。
◆Story
お姉ちゃんが帰ってきた。
お姉ちゃんは「ホンモノ」の横浜で暮らしていた。
なんかよく知らないけど「ギョーカイ」で活躍していたらしい。
片やわたしは「ニセモノ」の横浜で暮らすニートだ。
母親が経営するおしゃれカフェをちょいちょい手伝ってはいるけど、そんなの労働のうちには入らない。
お姉ちゃんはまっすぐあたしの目を見て言った。
「あんた、人間としての基礎がなってないよ。」
そう、あたしは人の目もまっすぐ見ることができないダメ人間だー
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福岡市西区に「横浜」という地名があるのを知ったのは10年前です。
仕事でたまたま訪れたそこには「横浜」という地名板がありました。
すぐそこに海があって、穏やかな、とてもいいところです。
けれど横浜といえば、関東圏にある「あの横浜」を思い浮かべる人の方が多いかもしれません。僕はそうでした。
「あの横浜」と「この横浜」は同じ横浜でも全然違う。
そこに妙な面白さを感じ、『65%悲劇』という作品を書きました。
それから3年。
『65%悲劇』を下敷きに、『かなしいしあわせ』という作品を書きました。
そして『かなしいしあわせ』から7年経った今年、やっぱり西区横浜を舞台にした今作を書きました。
選択肢が多い現代、自由に生き方を選ぶことができるのはとても幸せなことだと思います。
が、選択肢が多いがゆえに、何を選んでも他に正解があるのではないかと迷ったり、不安に思ってしまう・・・・・・
『65%悲劇』『かなしいしあわせ』の中で、そういった現象を「幸せ探し病だよ」と揶揄するセリフを書きました。
今回もまた、そのことについてあれこれ考えてみようと思います。
演劇には「眼の前で生身の人間が演じるがゆえの強さ」があると信じています。
こんなご時世ですが、ぜひ劇場へ。それでもやっぱりお外は怖いわ、という方はどうぞ配信で。お待ちしています。